今朝から降る雨は


先日の暖かさとはうって変わって


冷たかった・・・




こんな日は 


そっと 布団の中でうずくまっている蛙・・・




たまに ぴくんと 足がのびて


ぱたぱた・・・と 手をばたつかせていた・・・




怖い夢でも見ているのか・・・




この雨が止んだら  


また 暖かい風が吹くだろう・・・



そのころには


この庭にも 川原にも たくさんの花が咲いて


蛙の仲間も姿を見せるかもしれない・・・




今朝も 蛙のごはんが届いていた・・・・



蛙は しっかり食べて


体力も持ち直しているみたい・・・


よかった・・・





しばらく見なかった猫が


今朝 ポストのあたりを歩いていた・・・



また 何か入っているかと思って見にいったけれど


空っぽだった・・・



様子を見にきただけなのかな・・・











お水取りが終わり


日中の風は あたたかく


梅も終わりを迎えようかというころ・・・




温かい日差しに誘われたのか


蛙が 窓辺に座っていた・・・




冬眠が終わったのか・・・?


大きな目をきょろきょろさせたかと思ったら


大きな欠伸をして 手足をぐ~んとのばして


そのまままた 目をつぶった・・・



このまま窓辺にいたら 蛙の干物が出来てしまいそうなくらい


うす~く伸びている・・・




心配していたら


しばらくして身体の血?が 温められて


するするとめぐったのか


ゆっくりと また丸まった・・・




そのまま 日差しが傾くまで


蛙は ゆっくりと 過ごした・・・





そして 次の日の朝・・・


ふたたび 玄関に 蛙のごはんが届けられるようになったんだ・・・













亀は ずいぶんと衰弱しているように見えた・・・


この洞窟に閉じ込められて どれくらいたっているのかはわからないけれど


わずかに天井から降りてくる光が 


苔を育て その苔を亀は食べているようだった・・・




たまに顔を見せるコイは


川から ちいさな魚や虫をこの洞窟の奥へと追いつめて


亀の口へ持っていってやっていた




蛙は 亀を外に出してやりたかったが


その力は今の自分にはないことはわかっているので


亀の言葉通りならば 残りの巻物と出会い


巻物に託されたものをまずは 知ることだと思った・・・




コイは 手筈を整えていてくれて


行けるところまで 蛙を送り届けることとなった



蛙は 亀に別れを告げて 


コイと出発する・・・




一本の巻物が 蛙を導く・・・



残りの巻物も それぞれだれかを導いて・・・





蛙は 夏の暑い日を 振り返るように夢をみていた・・・




長い長い夢のあと 蛙は 目を覚ました・・・








ねこじゃらしの裏庭 目次










亀は 蛙が来たことを大変喜んだ


巻物を持ってくるものを案内するように


亀は伝え聞いていた



このままでは 途絶えてしまうかもしれないと


亀は恐れていたから・・・




蛙は 亀に聞きたいことがたくさんあったが


何から聞いたらいいのかも 


わからなくなっていた・・・



亀は その様子を察して


まずは 自分の話をつたえることにした




巻物は 蛙の持つもの以外に5本作られていた・・・


一本は 地図の印の場所に・・・


後の3本は 行方はわからなくなっていた・・・



ただ その3本も いずれ近いうちに集まることになるだろうと


亀は 蛙に言った・・・




蛙の行動も いずれ集まる3本も ひかれあっているからと・・・








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亀は巻物を小さいころに見たことがあって


そのころの話を蛙に聞かせた・・・




亀が小さいころ・・・


それは 昔むかしの話だった・・・



亀の祖父のまだ若いころの話・・・




祖父がその頃住んでいたあたりを


巻物に書きつけた・・・




その当時からは ずいぶん地形も変わって


川の流れも 変わっていた・・・



蛙が目指していたところはやはり川はなく


今は少し湿地が残るだけのようだった・・・



人の手によって 川の整備もされ


その湿地に向かうのは 困難なことも


亀は蛙に教えた・・・




その湿地には 今もまだ あのころの面影を残すものがあると


亀は言った・・・




それだ! やっぱりあったのだ!


蛙は その面影を残すものを目指すことに決めた・・・




その昔 亀の書いた巻物は いつしか蛙に伝わって 


何代も何代も長い間受け継がれていったのだった・・・



いつしか 何のためのものなのかも わからなくなっていたが・・・



蛙は それを知りたかった・・・


なぜ この巻物が伝わっているのかを・・・






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