蛙は 川岸に行って 大きく口を広げていたコイに


ぽいっと 食べかけのお結びのかけらを入れてやった




コイは水面を波打たせ潜ったと思ったら


また すぐに出てきた・・・



口を動かしながら 


コイは顔を左右に動かした




蛙は コイがお結びが欲しいと思って


どうも勘違いしたようだ



頭をかきながら


コイの話を聞くことになった・・・





コイは 蛙の持っていた地図が気になって


声をかけたらしい・・・




よほど昔のものらしく


今にはない川の流れが記されていた



その地図のことを知っているかもしれないこの川の主に


合わせてくれることとなった・・・




蛙は コイの背中に乗って 川を下る・・・










ねこじゃらしの裏庭  目次









いつの間にか 書きためられていた小さなお話しを 目次にしました・・・。   







ねこじゃらしの裏庭   (2017・2・22更新)




目次


プロローグ


裏のお庭で待ってます・・・


便りを待っている・・・


ケロ って かわいいニックネームだな・・・


ねこじゃらしの裏庭・・・


久しぶりの雨の日に・・・


雨つぶの ・・・


夕陽の中で・・・


猫目の月・・・


月明かり・・・


猫の背・・・


ゆくえ・・・


穴の中で・・・


枯葉のふとんに・・・


手のひら・・・


口の中へ・・・


ちいさな変化・・・


声の主・・・


寝息・・・


ねこ・・・


ねこの話・・・


モズのゆくえ・・・


梅の枝・・・


托卵・・・


蛙の救出 ・・・


冬眠 ・・・


引っ越し ・・・


ぱらぱらぱらん・・・


日常報告・・・


ひとつづつ・・・


日常報告 その2 ・・・


葉っぱの中で・・・


古文書 ・・・


川の流れに沿って・・・


川岸のコイ・・・








The story continues....







蛙は 田んぼのあぜ道から


西にながれる川を下ることにした・・・



地図に書かれている川が


目指す波模様に向かっているからだったが


その川は 険しい山の谷間を流れているようだった



昔は この川で 西へ向かって船が下っていたようだが


今は 水量もなく この谷間を行く船もない



ただ 蛙一匹が乗るくらいの船であれば


余裕で下れそうだが・・・



土手で 仲間にもらったお結びを食べながら


地図を開いていると


大きなコイが 蛙に声をかけてきた  ・・・






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蛙がテーブルに 大きな地図を広げて


眺めている



古い地図で 皮に焼き記されていた



仲間は その地図は偽物だといい


その場所へ 行ったものは誰一人としていないといった




地図の端の方に書かれている波線が


蛙には 気になって仕方がなかった・・・




ある晴れた日


蛙は この地図を丸めて背負って 


旅支度をし始めた




仲間たちは 誰一人 ついてこようとはしなかった



ただ 


小さな お結びを 葉っぱに包んで


とどけてくれたものはいた




そのお結びを 腰につけて


見送るものも 誰もいなかったが


蛙は 歩き始めた・・・









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蛙は 大きなお鍋の前に立っていた


お鍋の中には お湯がぐつぐつと煮たっている





蛙は 鍋の底からぶくぶくとたつ泡を見て


こくりとうなずいたら


大きなさじを持ってきて


鍋から 大きな玉をすくいあげた




大きな玉は きらきらと光っていた



でも ガラス玉のように硬いものではなく


柔らかくふんわりと軽い・・・




すくいあげた玉は 水をはった大きな桶の中へ


とっぷんと 落とされた




玉は ゆっくりと桶のそこへたどり着いた




蛙は さじを置くと


桶の中へ手をいれて


玉をむんぎゅとにぎりしめた



むぎゅ むぎゅ 


むぎゅ


むぎゅ 




そのたびに ふんわりと 甘い香りがただよって


あっという間に あたり一面


その香りで埋め尽くされた




そして 


蛙は 水から手を出した



その手の中には 小さな玉が きらっと光った


それを 小さな葉っぱで包むと 箱に詰めた



蛙は 次から次へと 小さな玉を取り出しては


葉っぱで包んで 箱へと詰めた




あっという間に 箱は 葉っぱの包で一杯になった




最後の一つは 包まずに 大きな口を開けて


下の上にのせて ころころと玉を動かして 


楽しんだ





けろけろっと なくと


どこからか たくさんの蛙たちがやってきて


葉っぱに包まれた玉を


それぞれが 鞄に詰めて 


持っていってしまった




蛙は うれしそうに その後ろ姿をみている







蛙は 葉っぱの中で 夢をみていた






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