古文書・・・
蛙がテーブルに 大きな地図を広げて
眺めている
古い地図で 皮に焼き記されていた
仲間は その地図は偽物だといい
その場所へ 行ったものは誰一人としていないといった
地図の端の方に書かれている波線が
蛙には 気になって仕方がなかった・・・
ある晴れた日
蛙は この地図を丸めて背負って
旅支度をし始めた
仲間たちは 誰一人 ついてこようとはしなかった
ただ
小さな お結びを 葉っぱに包んで
とどけてくれたものはいた
そのお結びを 腰につけて
見送るものも 誰もいなかったが
蛙は 歩き始めた・・・