河川敷の菜の花・・・




桜の季節は終わり


河川敷の菜の花は 今年は特に勢力を広げていて


やがて 黄色一色になっていった


川にお日様が降りてきているかのよう


長いドレスのすそをひいていく




あの日から


蛙たちの姿は見ることはなくなった





菜の花が大きく揺れて


そこから 猫が姿を現した・・・



猫は 私の方を見ると


くるりと向きをかえ 菜の花の中へ消えていった




にゃ



一声聞こえてきた



呼ばれているような気がして 消えた菜の花のあたりへ行ってみる




菜の花のあたりにいたミツバチが


私の顔へ向かってきた




顔を手で隠して しゃがみこんだ




ミツバチの羽音が 遠くに聞こえるようになったので


そっと 手を広げてみると


あたりは 鮮やかな喜緑と黄色であふれていた・・・















ねこじゃらしの裏庭 目次




春の月夜に・・・


宴会は 次の日も また次の日も・・・



そのころには 私も部屋の隅で 参加・・・



五日目の夕方


もうそろそろ やってくるかなと


玄関は 開け放しておいたら


蛙たちは 玄関に入って 


整列していた・・・




部屋に 上がらない蛙たちを呼ぼうと


玄関へいくと


部屋から 蛙が私の後ろからついてきた・・・






そして


蛙は 玄関へ降りると 


皆と一緒に並んで 深々と 頭を下げた・・・




蛙たちは


家を出ていった・・・




あの宴会は 蛙たちのためではなく


私のためだったのかも・・・




毎日の宴会は とても楽しそうで


何を話しているのかもわからなかったけれど


私の気持ちを和ませてくれていた・・・





蛙たちが出て行った庭には


満月がのぼり


庭の菜の花や たんぽぽも


ふんわりと月のあかりに浮かんで見えた・・・




すっかり 春になって


みんな動きだしたのだな・・・




明日は 川の沿岸の桜の並木道を 散歩してみようか・・・


今年の桜は ゆっくり咲いて


少しいつもよりもピンク色が濃いような気がする・・・


ほんのり色づいた道・・・



足元には たくさんの虫や蛙たちが


忙しそうにしているだろうな・・・・







ねこじゃらしの裏庭 目次




宴のあとで・・・



玄関の戸からの日差しは明るいものの


まだまだ 空気は冷たかった




蛙は 静かな寝息をたてていた


蛙に 周りの葉っぱを寄せて 身体が冷えないようにしてやった



毎朝の日課のご飯は 


机の上に置いてあった・・・



玄関の戸を閉めに行くと


玄関の外に一匹の蛙がいた・・・



深々とお辞儀をすると


ぴょこんぴょこんと 裏の庭の方へ帰って行った





お昼ごろには


葉っぱの中から蛙は出てきて 


窓のところで 外を眺めていた



ご飯も 自分で食べれるようになったので


しばらく後には この家からも 旅立つかもしれない・・・




少し 寂しいな・・・と 思っていたら


ちょっと違っていたようだ・・・




その晩 玄関の戸を とんとんと 叩く音がするので


開けてみると


外には 昨晩の蛙たちが 宴会の道具を持って


やってきていた・・・




今晩も 宴会か?











宴会・・・



蛙たちは 


布団を片付けるように私に頼んだ・・・




そのあとは 


どんどん いろんなものが運び込まれて


あっという間に


部屋には宴会をする準備が整った




そして 一晩 宴会がおこなわれた・・・




玄関は 開けっ放し・・・



入れ代わり立ち代わり 


蛙に会いにやってきた・・・





その中には あの猫もいた


宴会の間 部屋の片隅で 丸くなって寝ていた


ときどき 耳が動いていたので


ずっと 話を聞いていたのだろう・・・




蛙だけではなく


いろいろな生き物がやってきた・・・




遠いところからも やってきたものもいて


尋ねてきたもの同士も


再会を喜んでいたようだった・・・




蛙に やもり とかげ 蛇 亀 くも さまざまな虫たち


さぎ すずめ からす 見かけない鳥も数知れず・・・






蛙の仲間たちも それぞれ持ち寄ったものを


ちいさな御膳に並べて その前で話をしていた




あるものは 踊ったり 歌ったり


ちいさな楽器のようなものをならしたり




私は 部屋には入らずに


時たま 廊下から その様子をながめていた・・・




今晩は 貸切だ・・・





うとうととしていたらしく


気がついたら 廊下に朝日が差し込んでいた・・・




部屋は ひっそりとしていて


あのにぎやかだった様子は みじんも感じられず


いつもの おだやかな朝が始まっていた・・・




蛙が一匹 


葉っぱの上で 横たわっていた・・・









再会・・・



廊下を歩く蛙たちは


私が後ろを振り向くと


ぴたっと 立ち止まる・・・




まるで だるまさんがころんだ だ・・・



蛙たちも 


私があまりに振りかえるものだから


そのたびにポーズをかえて


あるものは ひょうきんに


あるものは おすましで


また あるものは 止まりきれずに


しりもちをついたりした




そのうち あきてきたのか


ブーイング のように けこけこ・・・と


鳴き始めた・・・




騒がしくなった廊下を 


奥の部屋から 蛙がのぞいた・・・





その蛙の姿をみて


それまで ブーイングしていた蛙たちが


私の横を通り過ぎていく・・・




蛙は ぴょんと廊下へ飛び出ると


たちまち廊下の蛙たちはまわりを取り囲んで


元気そうな姿をみて 喜んだ




私の手の中の 蛙もにぎやかな声に目を覚まし


近くにあった私の顔を見ては


また 気を失ってしまった・・・




私の足元で小さくけこけこと鳴いている蛙に気づいて


しゃがんで その蛙も手にのせてやった




蛙は気を失っているものを そっとさすりながら


小さく鳴き続けていた




廊下の蛙たちは いつの間にか いなくなっていた・・・





奥の部屋へ 移動したらしい・・・



もう きっちり 自分の家のようだ・・・




久しぶりの再会・・・


元気な姿を見せることが出来てよかった・・・





私の手の中の二匹の蛙をつれて


奥の部屋へもどった・・・






あ、 布団がひきっぱなしだった・・・



案の定 布団の上で 蛙たちは くつろいでいた・・・




あはははは・・・


笑うしかないか・・・



しばらくは このままにしておこうか・・・



そのうち 布団をどけろとかいいそうだし・・・








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